インターナショナルVIPクラブ顧問でカネボウ薬品株式会社元会長の三谷康人氏が5日、低迷する日本宣教の現状打破に向けた対策を提案しようと都内で開かれた第2回教会インフォメーションサービス(CIS)セミナーで講演。牧師や信徒が、「自分」ではなく「『神』が今、自分に何を求めておられるのか」、また教会の「内」ではなく、「教会の『外』にいる数多くのノンクリスチャンたちが何を必要としているか」に発想を変えるとき、日本の教会は必ず成長すると説いた。
三谷氏は教会の健康な成長には、何よりもまず「祈り」と「み言葉」が不可欠だと説き、特に一日の始まりである朝に、祈りとみ言葉の黙想によって神との交わりを持つことが重要だと語った。
そのうえで三谷氏は、神との親しい交わりの中で得た力を「どのように活用するか」(方法)が重要だとし、「『教会の必要』ではなく『教会の外にいるノンクリスチャンが何を求めているか』に視点を変えた教会が発展している」と強調した。
三谷氏は、教会が地域社会の必要にいち早く気づき、出て行って、地域の困っている人々を助け仕えることで「あなたの隣人をあなた自身のように愛せよ」(マタイ22:39)とのみ言葉を教会が実践するときこそ、大きな伝道の働きが起こると語った。
また教会が、教会の外にいるノンクリスチャンの人々に合わせて、教会のかたち、礼拝のかたちを臨機応変に変えていく必要があることを強調した。三谷氏は、教会が今、「だれに伝道しているのか」を明確にし、必要だとすれば恐れず教会の形式(主日礼拝の形式など)を「革新」する必要があると語った。
最後に三谷氏は、「何よりも神が、我々クリスチャンに何をもとめているのかが重要」だとし、「あなたの隣人をあなた自身のように愛せよ」(ルカ10:27)「あなたがたは行って、あらゆる国の人々を弟子としなさい」(マタイ28:19)とのみ言葉をクリスチャン一人ひとりが地域社会で実践し、「何としても仲間を救いたい」との思いでみながひとつになることが重要だと語った。
セミナーは、東京・お茶の水クリスチャンセンターで開催され、三谷氏のほか、CIS代表の花薗征夫氏、アジアンアクセス宣教師のスコット・バリッシュ師が発題した。教職ら約30人が集まった。