【CJC=東京】バチカン(ローマ教皇庁)は、ローマの下町の8階建ての近代的なオフィスビルの地下にあるカタコンベで、使徒ペテロとパウロの肖像としては最古と見られるものを発見した、と発表した。
4世紀後半のものと見られる肖像は、墓の修復の際に天井部で見つかったもので、ヨハネやアンデレのものと見られる肖像もあった。天井画を損なうことなく、上塗りされていた白色の炭酸カルシウム(石灰)を最新のレーザー技術で除去して発見したもの。
バチカンの考古学参考者ファブリジオ・ビスコンティ氏は、昨年に発見された聖パウロの肖像が独立したものではなく、良き羊飼いキリストの肖像を取り巻くペテロ、ヨハネ、アンデレなどの肖像と共に方形の天井画の一部であったことが分かった、としている。「これらは使徒たちの肖像としては最初のものだ」と言う。
修復作業にレーザーを利用したのは初めて。総費用は2年間で6万ユーロ(約750万円)。