愛する者たち。霊だからといって、みな信じてはいけません。・・・イエスを告白しない霊はどれ一つとして神から出たものではありません。それは反キリストの霊です。・・・子どもたちよ。あなたがたは神から出た者です。そして彼らに勝ったのです。あなたがたのうちにおられる方が、この世のうちにいる、あの者よりも力があるからです。・・・愛する者たち。私たちは、互いに愛し合いましょう。愛は神から出ているのです。・・・愛のない者に、神はわかりません。なぜなら神は愛だからです。・・・(ヨハネの手紙第一4章1節〜11節)
山々の緑が美しい、命あふれる季節です。自分のがんばりだけで生きる信仰から、神の力によって歩ませていただく信仰へと整えられてまいりましょう。
今日、テーマとして心にとどめてほしいのは、4節の御言葉です。私たちの人生を破壊し、不安と破滅の中に落とし込む、世の中に働く悪魔の力よりも、私たちに与えられているキリストの力はもっと強く、私たちは勝利すると聖書は宣言しています。
5章5節に「世に勝つ者とはだれでしょう。イエスを神の御子と信じる者ではありませんか」と続いています。クリスチャンの生活には、神の愛に関わる約束があると同時に、勝利の約束があることを忘れてはいけません。この一週間、心の中に、「私なんか、だめだ、できない」「人生ってしんどい、逃げ出したい」という負け犬のような思いはありませんでしたか。それは、神からのものではありません。神はあなたが敗北することを望んでおられません。
イエスは「あなたがたはこの世にあっては、悩みが多い。しかし、勇敢でありなさい。わたしはすでに世に勝っている。」と言われました。この勝利の救い主イエスが共にいて下さるのであり、私たちの内で働かれるイエスが私たちを勝利させて下さり、生かして下さっていることを感謝してまいりましょう。
私たちが、世に勝つ信仰を自分のものにする2つの秘訣を学びたいと思います。
1.霊的な惑わしから解放される
日本人は、冷静で科学的な知識をたくさん持ち、ある意味、世界で一番賢い民族であると言ってもおかしくないと思います。しかし、霊的には、非常に愚かで迷いやすい民族です。信仰を持つ人を、愚かで、弱い者のように思っている人もいます。「自分は賢い、神なんて、信じなくても大丈夫」と思っている人に限って、もっと愚かで人を惑わす霊的なものに迷わされる傾向がありますから、要注意です。
世界最先端の知識を持ち、世界中の人々とビジネスをしていながら、縁起をかつぐことが大好きで、「契約は、大安がいい」と言います。それが、どうして世界の人に通用するのかよくわかりません。教会で、結婚式の入るお日柄を見ていると、大安と友引がほとんどです。教会とは何の関係もないはずです。これらの霊的なものは、何の根拠もないどころか、祟りや呪いなど、悪い霊的なものから生み出されていますから、気をつけなければいけません。占いをやっている人の中には、悪い霊的なものに捕らわれて、不幸を招き寄せている人もいます。
聖書ははっきりと、そういう霊的な混乱から抜け出すようにと語っています。もし、あなたが、「自分が祈っても答えられない」ということが正直、あるならば、霊的な混乱の中にいないか、気をつけて下さい。「お札やお守りを持っていないと安心できない」とか、何かに願をかけるとか、聖書的でないものに頼っていれば、それがあなたの心に霊的な迷いを生じさせ、「イエス・キリストの御名によって祈ります」と祈る効力を妨げてしまいます。
2.神の愛の内に生きる
7節には、「愛する者たち。私たちは、互いに愛し合いましょう。愛は神から出ているのです。愛のある者はみな神から生まれ、神を知っています」とあります。神の愛を知り、イエス・キリストを信じている者は、自分も神の愛に満たされるので愛することができる、ということです。
神の愛の力を働かせないように妨害しているものは何でしょうか。私たちの心の中にたやすく芽生えてくる誰かに対する憎しみ、恨み、文句、不平不満や愚痴です。学校の友達や職場の人で、「この人だけはだめ」という人がいるでしょう。きっと、癖のある変な人でしょう。でも、一つ一つでいいから、嫌悪する代わりに、愛することを選んでみることです。「愛を注いで、良い物を与えてみよう」とあなたが決断する時に、あなたの心の中にキリストの力が流れます。キリストに結びついている私たちが、常にキリストの愛を注ぎ出していく時、主の勝利をいただくことができるのです。
私たちの心が霊的な混乱から解放され、キリストの愛に満たされる時、私たちの霊的な命に、キリストの命が脈々と流れ、一言、キリストの御名によって祈る時に、神の御業は現わされるのです。この勝利の原則を忘れず、この一週間も歩んでまいりましょう。
万代栄嗣(まんだい・えいじ)
松山福音センターの牧師として、全国各地、そして海外へと飛び回る多忙な毎日。そのなかでも宗教を超えた各種講演を積極的に行っている。国内では松山を中心に、福岡、鹿児島、東京、神戸、広島、高松にて主任牧師として活動中。キリスト教界のなかでも、新進気鋭の牧師・伝道者として、注目の的。各種講演会では、牧師としての人間観、ノイローゼのカウンセリングの経験、留学体験などを土台に、真に満足できる生き方の秘訣について、大胆に語り続けている。講演内容も、自己啓発、生きがい論、目標設定、人間関係など多岐にわたる。
また、自らがリーダー、そしてボーカルを務める『がんばるばんど』の活動を通し、人生に対する前向きで積極的な姿勢を歌によって伝え続け、幅広い年齢層に支持されている。
国外では、インド、東南アジア、ブラジル等を中心に伝道活動や、神学校の教師として活躍している。