【CJC=東京】『アッシリア国際通信』によると、エジプトでイスラム教からコプト教(キリスト教)に改宗した人たちへの迫害が続いている。
3月末、隠れ家から水を求めて出て来た15歳の少女ディナ・エルゴーハリさんが強酸性の物質を掛けられ上着が燃えた。父親のマヘル・エルゴーハリ氏は35年前にキリスト教に改宗している。
イスラム教では背教者に「血を流す」ことを求めており、それは死を意味しているという。そのため一家は頻繁に居所を変え、友人が食糧を提供して来た。
ディナさんは、ホスニー・ムバラク大統領に宛て、最近生まれの孫娘に対する大統領の愛情に触れて、「あなたの孫娘が私のような状態で暮らすことを受け入れますか。私は教会に行く時、通りに出るだけでも、いつも恐れています。私には友だちもいませんし、教育も受けられないのです」と書き送った。
米国のバラク・オバマ大統領にも訴えた。ムバラク大統領からは返事がまだ来ていないが、オバマ大統領は反応した。一家は、エジプトで米国の国際宗教自由委員会の関係者と接触、米国への亡命を要請した。
エジプトの裁判所は、身分証明書の宗教欄の変更とピーター・アタナシウスという洗礼名の記載要請を拒否した。
『アッシリア国際通信』によると、裁判所は、イスラム教徒の改宗はイスラム・シャリア法に違反し、エジプトでは「公共の秩序」を危うくする、と判示している。