私たち聖協団は、2年前の2008年に創立50周年を迎えました。中田重治師が神田神保町で宣教を開始してから今年で109年、有志の教職・信徒が初代主管者・森五郎師を擁立して教団・各個教会の働きがなされて52年です。私たちがこの記念すべき時に置かれていることの神様からの恵みと厳かさと幸いを改めて感じます。創立に係わった多くの諸先輩の教職・信徒の皆様への畏敬の思いがわいて参ります。多くの艱難を祝福に変えてくださったその労を覚えます。その祈りと具体的な働きの土台の上に各個教会が建て上げられ、私たち現在ある者たちがそれを継承していることを感謝します。
私たちは公同の教会に属し、ペンテコステの時の教会誕生以来の原則も、聖協団創立からの歩みも同じ信仰の流れを踏襲していると思います。
第1に、熱心な祈りが捧げられて宣教の働きが躍動的に前進していったことです。キリストの教会が教会たる所以は、その結果がどうあれ、マタイ福音書のイエス様の大宣教命令に深く熱心な祈りを持って福音を宣教していったことです。聖協団も今までこの原則に忠実に従ってきたことは幸いです。
第2には、キリストの体なる教会を建て上げ続けてきたことです。そのためには建設のビジョン、設計図、予算、大工、材料などの協力が必要で、建築チームは一致が必要です。創立から50年たって、北から南まで、規模や方法、特色は様々であっても、建て上げられつつあるキリストの体なる教会が日々成長を続けていることは幸いです。更に大切な教会の建て上げに、時が良くても悪くとも主にありまして励んでいきたいと思います。イエス様が私たちのために十字架に架かられてまで究極の愛をお示しされましたので、私たち聖協団に属する者も、「互いに愛し合う」(ヨハネ15章12節、17節)というイエス様の愛の戒めを大切にしていきたいと思います。
第3として、初代教会は、「主を愛さない者はだれでも呪われよ。主よ来てください(アナテマ、マラナ・タ)」と主の再臨を望みました。その信仰を継承していきたいと思います。
田中時雄(たなか・ときお):1953年、北海道に生まれる。基督聖協団聖書学院卒。現在、基督聖協団理事長、宮城聖書教会牧師。過疎地伝道に重荷を負い、南三陸一帯の農村・漁村伝道に励んでいる。イスラエル民族の救いを祈り続け、超教派の働きにも協力している。