【CJC=東京】ドイツの週刊誌『フォーカス』3月21日号によると、司教会議会長のロベルト・ツォリッチュ大司教はインタビューで、カトリック教会が数十年にわたって聖職者による性的虐待の事例を意図的に隠ぺいしていたことを認めた。「その通り。私たちはそうして来た」と大司教は述べたが、自身が情報を抑えたとの疑惑は否定した。
ほとんどの場合、教会の外での事件だが、「それほど多く教会という組織内に行われた暴行を恥ずかしく、驚いた。一つ一つの例が全体教会の顔を曇らせる」と言う。ただ大司教は、教会がこの所数年間、性的虐待の報告例を明るみに出し調査する方向に転じていた、と強調した。
ツォリッチュ大司教は、虐待疑惑のすべての事例で、告訴するとの提案に反対して来た。多くの被害者が法的措置を求めていないと述べたからだ、と言う。また、誤って訴えられた人の人生を台無しにしかねない根拠のない疑惑を避けることも重要だ、と強調していた。