北海道砂川市が神社に市有地を無償で使用させているのが、憲法の定める「政教分離原則」に違反するとの最高裁判決を受け、静岡市は市有地に宗教的な施設が存在するかどうか確認する調査を実施。26日、市有地65カ所に神社や地蔵堂などがあることを確認したと発表した。
静岡市は22日から25日にかけて調査を実施。市有地65カ所に社、鳥居、地蔵堂、石碑など宗教的建造物計80件が存在しているのを確認した。市は今後、管理や宗教活動の実態を調べた上で対応を検討する方針。
最高裁は20日、砂川市の市有地上にある神社について「一般人の目から見て、同市が特定宗教に特別の便益を提供、援助していると評価されてもやむを得ない」として違憲判断を下し、違憲状態を解消する方法について審理が必要として札幌高裁に差し戻した。
この判決を受けて静岡市と同様に調査に乗り出す自治体も出始めているが、どこまでを違憲とするのか線引きに悩むケースも多いとみられる。