日本でのキリスト教教育普及に尽力した同志社創設者の新島襄と、同志社大学の歴史を若い世代に知ってもらおうと発行されていた『マンガで読む新島襄』の英語版がこのほど、日本語版に続き完成した。同志社に拠点を持つ留学生センターを通じて、留学生や海外の協定大学を中心に配布される予定。
マンガは同大神学部教授の本井康博氏の監修で、プロの能田茂氏が作画を、和順高雄氏がシナリオを担当。英訳は同大文学部教授の斉藤延喜氏、准教授のデイヴィッド・チャンドラー氏が行った。日本語版は08年末に完成しており、現在書店で販売されている(税込1000円)。
日本のマンガやアニメが世界的に注目されていることから企画が持ち上がり、発行部数は日本語版が1万部、英語版が5000部。
新島襄は明治六大教育家の一人で、明治初期のキリスト教伝道にも携わった。幕末の1864年、激動する日本の将来に憂いを抱き国禁を犯して米国へ渡航。10年間学業を積み、洗礼を受けて帰国した後には、キリスト教の福音を伝えるとともに、日本近代化のリーダーとなる人物育成を目指して1875年、同志社大の前身となる同志社英学校を設立した。