十字架のネックレスを着用していたことを理由に停職処分を受けたのは差別に当たるなどとして、英国の大手航空会社ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)の社員が19日、BAを相手取り、停職中の賃金支払いなどを求める訴訟を起こした。CNNが伝えた。
同社員はBAのチェックインカウンターに勤務。宗教的シンボルの着用を禁ずるBAの職務規定により、十字架のネックレスを外すよう指示されたが従わなかったとして、06年9月から4カ月以上にわたる停職処分を受けた。
この職務規定について同社員は「イスラム教徒に対してはターバンや腕輪の着用を容認している。これは差別に当たる」と、その矛盾点を指摘。07年1月になって規定の見直しが決まった。今回の訴訟で同社員はBAに対し、見直し前の規定は違法だったと認めるよう求めている。
今回の提訴を受けてBAは「同社員に対しては3年前から十字架の着用を認めており、差別をしたという事実はない」とのコメントを出した。