【CJC=東京】宣教団体『フォーカス・オン・ザ・ファミリー』を設立した保守派の大衆伝道者ジェームズ・ドブソン氏(73)が同団体から離れ、3月から新たにラジオ番組始めることになった。サーファー、スケートボーダーとして知られる子息のライアン氏(39)も協力する。
「わが国は、存在そのものを脅かす危機に直面している」とドブソン氏は12月29日、インターネットのフェースブックで、新番組について発表した。「わたしたちは衝撃的なモラル低下のただ中にいる。わたしは過ぎ行く世界に手助けしようともせずに座視出来るか自問自答してきた。それが、この時点での動機だ」と言う。
ドブソン氏は2月に『フォーカス・オン・ザ・ファミリー』が毎日放送する番組のホストを終える。番組は約1000局で放送され、聴取者は150万人。2003年以来、『フォーカス・オン・ザ・ファミリー』の指導から身を引きつつあるが、新しい団体を立ち上げ、新番組を作成する理由は明らかにされていない。ただ『ジェームス・ドブソン・オン・ザ・ファミリー』という名称になることはたしか。
『フォーカス・オン・ザ・ファミリー』を才能のある後継者に委ねたい、とドブソン氏は声明で述べているが、撤退の理由は、子息ライアン氏の離婚にありそうだ。結婚と育児について助言する番組の主宰者にはふさわしくない、というのが理事会の意向と見られる。ライアン氏はその後再婚した。
理由はどうあれ、両団体の目的がほぼ同一であり、番組もまた類似のものとなるのは確か。競争も激しくなりそうだ。