カルト問題に取り組む「真理のみことば伝道協会」(WTMJ、ウィリアム・ウッド代表)は同協会公式サイトで配信する「カルト関連ニュース」の最新号(7日付)で、カルトが蔓延する一番の要因は牧師や信徒が十分な聖書教育を受けていないことだと指摘した。
中国のカルト問題が深刻化するなか、カルトによる活動の影響でキリスト教のイメージが悪化し、伝道に支障をきたすこともあるという。中国では近年、政府公認・非公認の有無を問わず、キリスト教徒の数が急激に増加していることが伝えられている。その一方で、カルトの活動が大きな社会問題になっているという。
特に悪質なカルトグループとしてWTMJは、「東洋の稲妻」(Eastern Lightning)というグループを挙げている。WTMJによると、同グループは、ある中国人女性をキリストと信じ、キリスト教徒を誘拐して洗脳したり、脱会者を強制的に引き戻して指などを切り落としたりすることもあるという。
WTMJは宣教師のウッド氏が1988年に設立した団体。カルト研究リハビリ・センター(埼玉県所沢市)を運営し、カルトからの救出カウンセリングや、被害者家族へのカウンセリングなどを行っている。一方、教会対象のセミナーを開催し、キリスト教会のカルト化問題に対する働きも行っている。現在、北海道、埼玉、静岡、大阪、岡山の5カ所に支部を設け活動を行っている。