ポスト世俗化時代の今日、ヨーロッパ文化の基礎にあるキリスト教文化の掘り起しにより、過度の世俗化が生んだ精神の疲弊や政治思想の貧困に歯止めをかけなければならない。前著『ヨーロッパ統合とキリスト教』に続き、本書でもキリスト教的視点に立った政治倫理の見直しの必要性を説いている。それは著者がひそかに師と仰ぎ、かつて18世紀以来のキリスト教文化の解体を目の当たりにし、それを「巨大なる破局」と慨嘆したトレルチの顰(ひそみ)にならってのものである。ただし、現在のキリスト教のあり方にも当然ながら問題点があり、本書のめざすところは決して凡庸なキリスト教護教論ではない。(購入する)
著者: | 坂本進 |
価格: | 税込3,990円 |
出版社: | 新評論 |
発売日: | 2009年11月13日 |
ページ: | 320ページ |
ISBN: | 4794808216(ISBN‐10) 978‐4794808219(ISBN‐13) |
【著書紹介】
▽ 「ヨーロッパ統合とキリスト教―平和と自由の果てしなき道程」(税込3,990円、新評論)