同志社大学神学部・神学研究科は13日、ケセン語訳聖書翻訳者で医師の山浦玄嗣氏を招いて公開講演会を開く。同志社大学一神教学際研究センター(CISMOR)共催。
山浦氏は、岩手県気仙地方の方言を「ケセン語」と呼び、75年ごろから研究に没頭。医師業のかたわら独学でケセン語の文法体系を書き上げ、87年に第6回地名研究者大会で「風土研究賞」を受賞。00年には、B5判の上下巻、計2809ページに3万4000語を収録した大著「ケセン(気仙)語大辞典」を完成させた。
カトリック信者である山浦氏は、その後、ギリシア語を独学で学びながら聖書翻訳に取り掛かり、02年11月にはケセン語訳聖書の第1巻「マタイによる福音書」を出版。以来、メディアで取り上げられ、全国的に話題となった。
04年には、新約聖書にある4つの福音書をすべてケセン語に翻訳し、バチカンでローマ教皇ヨハネ・パウロ2世(当時)に謁見。自らケセン語訳聖書を教皇に献呈した。
講演会では、「わがふるさとのイエス」と題して、福音書のケセン語訳から見えてきたことなどを語る。
入場無料、事前申込不要。会場は、同大今出川キャンパス(京都市上京区)のクラーク・チャペル(クラーク記念館2階)。問い合わせは、同大神学部・神学研究科事務室(075・251・3332)。