また、ラオデキヤにある教会の御使いに書き送れ。『アーメンである方、忠実で、真実な証人、神に造られたものの根源である方がこう言われる。「わたしは、あなたの行ないを知っている。・・・このように、あなたはなまぬるく、熱くも冷たくもないので、わたしの口からあなたを吐き出そう。あなたは、自分は富んでいる、豊かになった、乏しいものは何もないと言って、実は自分がみじめで、哀れで、貧しくて、盲目で、裸の者であることを知らない。・・・耳のある者は御霊が諸教会に言われることを聞きなさい。」』」(黙示録3章14節〜22節)
2章に続いてこの黙示録の3章の部分は、黙示録の著者が、イエスに命じられて7つの教会に宛てて書き送った手紙の内容です。それらは当時の小アジア、今のトルコにある7つの都市の名前です。大変信仰深い教会もあれば、奉仕に長けた教会もあり、信仰の歩みを神の前に整えよと忠告される教会もありました。
その中でこのラオデキヤの教会には、主イエスからの厳しいお言葉が与えられています。しかし、その教会に告げられた内容は、単に2千年前の初代教会に対する御言葉で終わることなく、現代を生きる教会の私たちに最も当てはまる御言葉ではないかと思います。
今日は、クリスチャンとして当然受け止めるべき3つの基本事項をしっかりと心の中に受け止めましょう。
1.正しい自己認識
自分に対する正しい評価をすることは、私たちを幸せへと導く第一の基本です。
イエスはラオデキヤの教会の信仰者たちに「あなたがたは冷たくもなく、熱くもなく、なまぬるいので、わたしの口からあなたがたを吐き出そう。」とまで言われています。そして、本当の自分の姿を知らないと言われたのです。
クリスチャンとして信仰を与えられていることの素晴らしさは、何と言っても、私たちが自分を見つめるときに、自分の身勝手な感覚ではなくて、神の目から見たときに、私たちの姿がどうであるかを冷静に見ることができることです。
私たちは、自分では自分を見ることはできません。本当に見ようと思えば、別の視点を持つ以外にないのです。神の目には、私たちの姿はどう映っているでしょうか。自分では大丈夫と思いながら、なまぬるい、だらけた生き方で終わっていないでしょうか。
私たちは、自分では結構賢い、自分なりに判断は的を射ていると思いながら、とんでもないピント外れな生き方をしていることがあるのです。素直に、神の目から見た私たちの姿を受け入れる者でありたいと思います。クリスチャンには、神の前に正しい自己認識を持つことができるのです。そしてこれは、本当に大きな祝福なのです。
2.価値ある悔い改め
私たちには、いつも神の御前での悔い改めという、素晴らしい恵みが与えられていることを感謝しましょう。
悔い改めることは嫌なこと、鬱陶(うっとう)しいことだと思い違いをしている人がいます。でも、クリスチャンとして神の御前にへりくだって悔い改めることができるというのは、実に幸いな生き方なのです。私たちのために命を注いで愛し、私たちを導こうとして愛を込めて叱ってくれる主イエスを意識できているでしょうか。
見せかけではなく、何があっても朽ちることのない本当の豊かさ、十字架の上で私たちの罪のシミを抜き去って下さるイエスが与えて下さる本物の清さ、そして、見えているようで見えていない盲目に等しい私たちの霊の眼を開く力、これらは全てイエスによって与えられるものです。
何よりも、イエスに導かれるとき、私たちが素直に悔い改めの実を結ぶ者でありたいのです。答えは全部イエスから与えられるのですから、私たちは主の御前にへりくだって、素直にイエスの恵みをいただきたいと思います。
3.キリストの臨在の約束
主と共にいることが私たちを幸せへと導きます。そのために、私たちはイエスに向かって心の戸を開こうではありませんか。主イエスと共にある人生こそが私たちの命に答えを与えます。
どんなに自分が賢くなったからと言って、自分一人で生きる人生はずっと迷い続けますし、終わりのない努力を繰り返し続けなければいけない、愚かなものになります。しかし、私たちの命や魂については、キリストの血で署名されたパスポートが与えられていることを感謝したいのです。私たちのために命を捨てて下さったイエスと私たちとの関係をしっかりと問い直しましょう。
正しい自己認識、価値ある悔い改め、キリストの臨在の約束を共にいただいて、11月も恵まれるひと月としていきましょう。
万代栄嗣(まんだい・えいじ)
松山福音センターの牧師として、全国各地、そして海外へと飛び回る多忙な毎日。そのなかでも宗教を超えた各種講演を積極的に行っている。国内では松山を中心に、福岡、鹿児島、東京、神戸、広島、高松にて主任牧師として活動中。キリスト教界のなかでも、新進気鋭の牧師・伝道者として、注目の的。各種講演会では、牧師としての人間観、ノイローゼのカウンセリングの経験、留学体験などを土台に、真に満足できる生き方の秘訣について、大胆に語り続けている。講演内容も、自己啓発、生きがい論、目標設定、人間関係など多岐にわたる。
また、自らがリーダー、そしてボーカルを務める『がんばるばんど』の活動を通し、人生に対する前向きで積極的な姿勢を歌によって伝え続け、幅広い年齢層に支持されている。
国外では、インド、東南アジア、ブラジル等を中心に伝道活動や、神学校の教師として活躍している。