【CJC=東京】カトリックの反体制神学者ハンス・キュンク教授が、教皇ベネディクト十六世を批判した。教皇がこのほど、英国国教会(聖公会)の反主流派を受け入れる意向を示したことに、同教授はローマ紙レプブリカの10月28日付け論説で「釣り上げ」は、両派の一致を目指した長年の働きにそぐわず、「教会の一致に背く、聖職者の略奪だ」と主張している。
バチカン(ローマ教皇庁)は聖職者独身制の重要性を強調しているが、聖公会司祭の受け入れに際しては適用しない、としている。ただ司教にはなれない。しかしキュンク氏は、既婚司祭の受け入れは、独身聖職者の間に憤まんを呼ぶ、と警告している。
バチカン機関紙ロッセルバトレ・ロマノは10月28日、第1面で編集者がキュンク神父は「またも、ベネディクト十六世を根拠なしに厳しく批判した」と指摘した。