前大会から3年ぶりの開催となり、日本プロテスタント宣教150周年の三大イベントの一つとして数えられる第6回首都圏キリスト教大会(同実行委主催=中島秀一実行委員長)の開催が10月24日、25日と迫ってきた。開催約3週間前の2日には、「キックオフ・フェスティバル」が開かれ、大会関係者や出演ゲストらが具体的な祈りの課題を覚えつつ、大会の成功を祈った。「礼拝」的位置付けの宣教150周年記念大会(7月)、「会議」中心の日本伝道会議(9月)に続く、「伝道」に焦点を当てた三大イベント最後の大会として詰めの準備が進んでいる。
一人の信徒に示された神の御心から1986年に始まった同大会は、聖書的福音信仰に立ち、超教派の教会連合による救霊伝道を全東京を中心に行うことを基本理念として、これまで首都圏の教会が協力して5回にわたって開催されてきた。06年に行われた前大会では首都圏の約百教会の協力のもと、3日間で延べ2700人近くが参加する大規模な伝道大会となった。
昨年5月から実行委が始動した今大会では、同10月に関係者約120人が集う晩餐会を開き準備を本格化。計8回の地区祈祷会を設け、今年に入ってからは、首都圏イースターの集いと合同での祈祷会(2〜4月)、米ウィスコンシン大学合唱団を招いた東京都内4箇所での決起集会(5月)、婦人決起集会(6月)などを開き準備を進めてきた。また、普及するインターネットでの宣伝強化を図るため、大会公式ウェブサイトを1年前から公開。選挙などでも使われるようになった動画共有サービス「YouTube」も利用した広報活動を行ってきた。
キックオフ・フェスティバルでは太平洋放送協会理事長の村上宣道氏が説教。「天の門は開かれている」と語り、参加するクリスチャンがこの大会を伝道の機会としてつかみ、多くの人々を大会へ招くよう強調した。
大会は10月24日と25日の2日間、青山学院講堂(渋谷区渋谷4‐4‐25)で行われる。講師は、日本プロテスタント宣教150周年記念実行委員会の3人の委員長、山北宣久牧師(日本基督教団聖ヶ丘教会)、峯野龍弘牧師(ウェスレアンホーリネス教団淀橋教会)、大川従道牧師(大和カルバリーチャペル)。音楽ゲストとして、ゴスペル・アーティストの塩谷達也氏と久米小百合氏、チェロ奏者の黄原亮司氏、メゾ・ソプラノ歌手の永島陽子氏らが出演する。
中島実行委員長は大会サイトのメッセージなどで、大会の成功には「第一に祈り、第二に教会協力、第三に信徒の動員が必要」だと首都圏の教会へ協力を求めるとともに、「宣教、証しは主のご命令。してもしなくてもいいことではない」「多くの方があなたの伝える福音を待っています」と大会を通した伝道の重要性を強調。一般の人々には最近の政権交代などの変化を挙げ「自身の人生を見直し、大きく変革する機会をお持ちになりませんか」と大会参加を呼び掛けている。
一方、副実行委員長の日下部繁氏は、「『日本宣教』はますます困難になって来ています。教会が弱くなり、超教派の活動も停滞していました」と語り、日本での福音宣教が特に急務であることを訴える。同実行委総務の姫井雅夫氏は、「首都圏全体を挙げて、150周年を記念する年に、一人でも多くの人々に福音を伝えたい」と意気込みを語る。
同大会では、大会で出演する聖歌隊や大会で信仰を決心した人々をサポートするカウンセラーを信徒中心に募集。8月から行われてきたカウンセラー講習会は10月17日には最終回が行われ、いよいよその翌週には大会本番を迎える。