パキスタンのシャバズ・バーティ少数民族自治担当相は4日、イスラマバード近郊の町ムリーの教会で行われた式典に出席し、国家の繁栄にはキリスト教徒ら少数派の果たす役割が大きいと述べ、少数派の権利保護が政府の最優先課題であると明言した。
聖マーガレット教会の創立150周年を記念して開催された祈祷会で発言したもの。地元英字紙ニュース・インターナショナル電子版などが同日報じた。
バーディ担当相は、少数派出身者に対する差別や搾取を阻止し、より良い市民権利を享受するための体制の必要性を強調した。その具体策のひとつとして、公務員職の5%を少数派出身者枠として確保すると述べた。
異教徒間の距離を縮め、国内の宗教摩擦を緩和する目的で、各自治体に宗教間調和委員会を設立する必要があるとした。委員会の活動を通して他宗教に対する寛容の文化を育みたい考えだ。
1日の教皇ベネディクト16世とザルダリ・パキスタン大統領との会談に言及し、教皇がパキスタン国内の宗教的調和の促進で政府との協力に積極的姿勢を示したことに歓迎の意を表した。
また、ムリーに少数派市民のためのコミュニティセンターを設立すると発表した。
祈祷会には国家の平和と繁栄を祈ろうと全国から大勢の人々が出席した。