ワールド・ビジョン・ジャパン(東京都新宿区、以下「WVJ」と略)の展開するアフリカで生きる子どもたちの姿を実感できる体験型イベント「教科書にのっていないアフリカ」のスクール版が9月13日、14日の両日、福岡大学附属大濠中学校にて文化祭の一環として開催された。
紛争、貧困、そしてエイズ。アフリカを取り巻く社会問題は年々深刻化。その中で、弱者である子どもたちは今最も厳しい現実に直面している。「教科書にのっていないアフリカ」は「貧しさのなかで生きる世界の子どもたちの現実を、1人でも多くの方に、より深く知ってほしい」との願いから開発されたイベントで、臨場感あふれるサウンドやビジュアルを通して、参加者が現地の子どもたちの生活を体験できるというもの。
WVJは今年6月、福岡で同イベントを開催。参加した大濠中学校の教師が「このイベントを文化祭の一環として学校で開催したい」として企画し、1年生から3年生の生徒会や有志による42人のメンバーと教師たちの運営の下、今回のスクール版開催が実現した。
メンバーらはアフリカについての調べ学習や、実行委員会を開いて打ち合わせを重ね、運営スタッフとしての仕事分担や係のセリフ練習も実施。前日の準備では、参加者が通ることになる体験レーンを作るため、皆で協力し合って120枚のダンボールを運び、組み立て作業を行った。イベントには在校生をはじめ、保護者や一般の参加者など計341人が来場。盛況のうちに幕を閉じた。
WVJでは、スクール版同イベントの開催希望校(小・中・高・大学)を随時募集中。問い合わせはWVJ国内事業部・学校担当(電話:03・3367・7253、FAX:03・3367・7652)まで。
ワールド・ビジョンは、朝鮮戦争で孤児になった子どもたちの救済のために米国の伝道者ロバート・ピアス師によって設立されたキリスト教系の支援団体で、現在の支援対象国は90カ国以上に上る。1951年の設立以来、世界各国に現地事務所が設立され、日本では1987年に「ワールド・ビジョン・ジャパン」が設立された。