長崎県の五島市は、同市奥浦町にある県指定文化財「堂崎教会」を国指定文化財に昇格させるための準備を進めている。
堂崎教会は世界遺産暫定リストへの掲載が決まった「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」を構成する教会の一つ。1879年に建立された五島最古の教会で、宣教の拠点として歴史的に重要な役割を果たし、1908年の改築を経て、1974年に県指定文化財に指定された。弾圧時代の受難と勝利のシンボルとして、多くの巡礼者が訪れる。
暫定リスト入りは果たしたが、世界遺産の構成資産は「国指定文化財であること」が国の原則となっていることから、同市は文化庁や県との協議が整い次第、堂崎教会の国指定文化財への昇格を申請する方針だ。