【CJC=東京】9月2日、バチカン(ローマ教皇庁)のパウロ六世一般接見ホールは、教皇の話に耳を傾けその祝福を受けようと世界各国から集まってきた8千人の信徒や巡礼者で一杯になった。ローマ郊外カステルガンドルフォの夏の教皇宮殿に滞在中の教皇ベネディクト十六世もヘリコプターでこの日の一般接見のためバチカンに到着した。
バチカン放送(日本語電子版)によると、教皇は、夏の期間しばらく中止されていた教会の偉大な教父たちについてのカテケシス(教会の教えの解説)を行った。教皇はこの日は中世フランスの偉大な修道院長聖オドについて解説した。
聖オドは若くしてフランス、クリューニー・ベネディクト会修道院に入り厳しい修徳生活を送り、後に同修道院の大院長に選ばれた。当時中世ヨーロッパの各地を害していた悪徳に力強く戦い、特にキリストの聖体への真の信仰を鼓舞するための多くの教えを残している。
教皇はその後、第二次世界大戦勃発70周年を想起し、戦争の不条理、無意味さ残酷さなどを指摘しながら、すべての人々が神に赦しと平和と和解の精神を祈り求めるように勧め、現代の世界は愛と理解と交わりの精神を必要としていることを強調した。さらにキリストとその福音、愛と真理に土台を置く世界の再建に力をあわせて皆で心を一つにして励もう、と呼びかけた。
一般接見を終えた教皇は、カステルガンドルフォに戻った。