【CJC=東京】バチカン(ローマ教皇庁)機関紙ロッセルバトレ・ロマノは8月14日付け、ラファエレ・アレッサンドリニ署名論文で、米国務省の官僚主義的な無関心と、ホロコースト(ナチ政権によるユダヤ人虐殺)が行われていることが明らかになってからも18カ月もの間、行動を起こさなかったことを強く批判した。
1948年にイタリアで発行されたユダヤ系雑誌の論文と、故ヘンリー・モーゲンソー財務長官の日記を引用して、論文は、ユダヤ人数百万人を絶滅するというナチの計画について42年8月には国務省は知らされていた、と指摘している。
教皇ピウス十二世を「ヒットラーの教皇」とするのは「根本的な誤り」だとして、アレッサンドリニ論文は、ユダヤ人がバチカンの援助の下で修道院に匿われていた時に、米国務省が行動しなかった、と指摘した。