【ジュネーブ=ENI・CJC】この7月にイラクでキリスト教社会を襲った一連の事件は、意図的に組織されたものだが、同国政府は十分な注意を払わず、メディアの関心も引かなかった、とする声明を世界学生キリスト者連盟(WSCF)が8月1日発表した。声明にはホレイシオ・メソネス議長とマイケル・ウォレス総幹事が署名している。
「7月12日、7教会が手製の爆破装置や爆薬を積んだ自動車などによる襲撃を受けたが、これは慎重に計画されたテロ攻撃だ。犯人は、信者たちがミサなどに出席している最中に攻撃して被害を最大にしようと計画していた。死者8人、負傷者32人を出した」と言う。
襲撃された教会はハート・カルデア教会、聖ペトルス・ポルス・シリア正教会、聖ギルギス・カルデア教会、聖マタイ・シリア正教会など、教派もさまざま。13日には、北部モスルで「処女ファティマ・シリア・カトリック教会」も襲撃された。
イラク警察は、教会警備を展開しているが、米軍の2003年侵攻以来、繰り返されて来た教会襲撃の一環、と声明は指摘している。