キリスト教やイスラム教、仏教、神道など各宗派の宗教者代表らが参加して毎年夏に開催される「世界平和の祈りの集い」が4日、大津市の天台宗総本山・延暦寺で行なわれた。集いには、バチカン諸宗教対話評議会のジャン・ルイ・トーラン枢機卿も参加し、市民含め1000人が集まった。
この集いは1987年に比叡山・延暦寺で開かれた世界宗教サミットを記念して毎年開催されている。4日には、半田孝淳・天台座主が21世紀になって10年が経つが依然として武力紛争が収まらず、核拡散も止まらないと述べ、「人々の苦しみを除くため、一緒に祈ろう」と平和祈祷文を読み上げた。一方、オバマ米大統領が核廃絶を目指すと発言したことを「希望の光」などと表現して評価した。
祈祷文が読み上げられた後、トーラン枢機卿ら14人の各宗派代表者らが登壇し、「平和の鐘」が響く中、世界平和を願って祈りをささげた。また、今年の集いにはドイツからエッセンシュテーラー児童合唱団が来日参加し、地元の京都市少年合唱団も初めて参加した。