兄弟たちよ。私はあなたがたに知らせましょう。私が宣べ伝えた福音は、人間によるものではありません。私はそれを人間からは受けなかったし、また教えられもしませんでした。ただイエス・キリストの啓示によって受けたのです。(ガラテヤ人への手紙1章11節〜12節)
私たちに伝えられた福音は、人間によるものではなく、イエス・キリストの御業によって神から直接いただいたのです。教会の祈りの中でもメッセージの中でも賛美の中でも、神が全知全能であり、どんなことでもできると語りますが、それは単に、強気だからそう言うのではなく、私たちに与えられているキリストの福音がそれだけ力強いものであり、神を根源としているものだから、人間の力を超えて、奇跡ということさえ大胆に語ることができるのです。
福音がどういうものであるか、きちんと押さえておきましょう。
1.いのちを与えるもの
イエス・キリストが私たちのために死んだ以上、私たちは既に死んだのであり、イエス・キリストが死んでよみがえられた以上、私たちは神の御前に生きるものとされたのです(第IIコリント5:14〜15参照)。そして、もはや私が生きているのではなく、キリストが私のうちに生きておられるのです(ガラテヤ2:20)。福音は、私たちに対して全く新しい質の命が与えられていることを約束しています。このことを忘れてはいけません。
私たちがクリスチャンとしていただいている命は、もはや人としての命ではなくて、イエスが十字架の贖いとよみがえりによって与えて下さった新しい命なのです。
あなたの内側には、新しい命があります。
2.罪人を作り変えるもの
世の中には信頼できないいい加減な言葉が溢れています。しかし、福音の言葉はまことであり、そのまま受け入れるに値するものです(Iテモテ1:15参照)。福音は、罪人たちを罪から救い、その罪を取り除きます。
福音は、単に良いものが付け加えられるものではなく、自分ではどうしようもない心の汚れやひねくれ、憎しみや失望の中に落ち込んでいた私たちの人生、清めることのできなかった悪習慣、人を憎んだり、殺したりしたいと思わせるような罪、それらを全く洗い清める力であることを知りたいと思います。
福音によって命が与えられる本当の理由は、罪をも聖める福音の力にあります。福音は、私たちの内にある欠点や弱点、全ての罪から私たちを救い、贖い出すものです。
3.全ての人に対して与えられるもの
福音が及ぶ範囲には制限がありません。限定された一部の、特別に選ばれた人に対してだけ与えられるような差別化された福音ではなく、信じる全ての人に、救いを得させる神の力です。それが福音です。決して部分的な、中途半端な、不完全な救いではありません(ローマ1:16〜17参照)。
イエス・キリストは私たちの罪を背負って十字架で死に、死の力を打ち破ってよみがえり、栄光の力を私たちにお与え下さいました。この福音は私たちに本当の救いをもたらします。全ての人に対して与えられている福音であることを知りましょう。
4.使命感を帯びた人生に変えるもの
イエス・キリストの福音に触れると、パウロの人生も確かに変えられました。命を賭けて果たすべき使命が与えられた特別な人生をもたらす力、それが福音です。
私たちが福音の言葉を聞く時、聖霊の証印を押された者となり、御霊によって歩む者とされるのです(エペソ1:13参照) 。聖霊の力、それは私たちに勝利を得させる神の力です。聖霊が働くときに、イエス・キリストの十字架の約束が今ここに力強く現され具体的な力となって、私たちを勝利に導くのです。
福音に触れて私たちが人生を歩むときに、私たちの人生の中身は変わり、使命、目的があり、生きがいのある尊い人生を神から与えられ、人生を変えるこの福音は、周りの人をどんどん巻き込んで祝福を与えていきます。
イエス・キリストの十字架の救いの言葉を信じ受け入れると、そこに神の力が働く新しい人生が始まります。8月に遣わされるインドでも、またこの牧師を通し、神による福音の力が働くことをあなたも共に祈って下さい。
この2009年、私たちの抱いている計画ひとつひとつに福音の言葉が働くことを信じようではありませんか。私たちは福音を隠すのではなく、人々に救いの光を照らすものでありたいと思います。
万代栄嗣(まんだい・えいじ)
松山福音センターの牧師として、全国各地、そして海外へと飛び回る多忙な毎日。そのなかでも宗教を超えた各種講演を積極的に行っている。国内では松山を中心に、福岡、鹿児島、東京、神戸、広島、高松にて主任牧師として活動中。キリスト教界のなかでも、新進気鋭の牧師・伝道者として、注目の的。各種講演会では、牧師としての人間観、ノイローゼのカウンセリングの経験、留学体験などを土台に、真に満足できる生き方の秘訣について、大胆に語り続けている。講演内容も、自己啓発、生きがい論、目標設定、人間関係など多岐にわたる。
また、自らがリーダー、そしてボーカルを務める『がんばるばんど』の活動を通し、人生に対する前向きで積極的な姿勢を歌によって伝え続け、幅広い年齢層に支持されている。
国外では、インド、東南アジア、ブラジル等を中心に伝道活動や、神学校の教師として活躍している。