2010年に東京で3万人規模の伝道大会開催を計画している伝道者クリストファー・サン氏の来日講演会が16日、東京・銀座の文祥堂イベントホールで行われた。参加したキリスト者約70人は、サン氏の語る聖書のメッセージに耳を傾け、日本のリバイバルのために熱心な祈りをささげた。
サン氏は、旧約聖書にある預言者エリシャに焦点を当て、どうすれば日本に大きなリバイバルを実現できるかについて語った。
サン氏は、エリシャの起こした奇跡の中でまず、空の器に油を満たした奇跡(列王記下4:1〜7)を紹介。「聖書のことばを通して空っぽの器だけが満たしていただける」と述べ、まずはキリスト者が神の前にへりくだってことをなすことが重要だと述べた。また、経済情勢の悪化をはじめ多くの人々が不足と悩みを抱えて真理に飢え乾く今だからこそ、神の恵みがより多くの人々の内に注がれると強調した。
サン氏は、「教会(の違い)ではなく、救われる周りの人々に目を向けるべき」と述べ、教派・教団を越えた教会の一致を強調。リバイバルは不可能と思われていた18世紀のイギリスで、ジョン・ウェスレーを通して大リバイバルが到来したように、日本のキリスト者が神の前にへりくだり神とともに歩むならば、大リバイバルは日本でも実現すると訴えた。
イエス・キリストの血潮だけが、「死の毒」(列王記下4:38〜41)のあふれる世の中から人々を贖い出すことができると強調。伝道は人の生命がかかっている点でいつも緊急事態であり、「ありとあらゆるチャンスを用いて人々を(救いに)導きたい」と力を込めた。
また、日本のキリスト者一人ひとりが福音の知らせを惜しみなく人々に分け与えなければ何もおこらないと指摘。拒絶されたとしても「(福音の)種は確かに蒔かれた」のであり、それでも熱心に分け与えるならば神の奇跡が起こると強調した。
サン氏は、日本社会を闇が覆い、人々が光を求めていると語り、いまこそ「小さなキリスト」としてのキリスト者一人ひとりの小さな光を結集し、世にキリストの大きな光を輝かせることで、さまよう人々をキリストへ導きたいと訴えた。
キリスト者が日常の忙しさに振り回されるうちに最初の愛を失い、キリスト者として当然持つべき熱意も燃え尽きてしまうのは、自分の力だけを頼りにしているからだと指摘。エリシャが水の中に木の枝を投げると鉄の斧が浮き上がったように、「イエスの救いの法則だけが、世の中の法則を変える」と強調した。さらに、斧の頭がなくなったままで木に斧をあてている姿がキリスト者にないかと述べ、エリシャが浮き上がらせた斧も借り物であったように、キリスト者に与えられたすべてのきよいものは主のものであり、「だからこそ私たちは、主よ、助けてくださいと叫ぶべき」と訴えた。
サン氏は、キリスト者が「おくびょうな者」(ヨハネの黙示録21章8節)にならず、自分にはできなくても全能の神の力に頼って伝道を続けるよう求めた。また、幻とビジョンを持って歩むときに神の恵みが毎日の生活に流れこんでいくと強調。「あなたが願いもとめるなら、今日から生活が変わる」と述べた。
最後にサン氏は、死んだエリシャの骨に触れると死んだ人が生き返ったように(列王記下13:20〜21)、死に至るまで命をおしまず、イエスを信じて主とともに大胆に歩む人の証しは、死後も残り続けると強調。「全身全霊をもって主に仕えるものでありたい」と訴えた。