被爆経験を持つ日本基督教団千代田教会元牧師(07年引退)の四竈揚(しかま・よう)氏(77)が22日、山形学院高校(山形市)で開かれた平和講演会で講演した。一被爆者として、「過ちを繰り返さないという思いを人類共通の誓いとし、平和の大切さを広めていかなければならない」などと平和の大切さを訴えた。地元の山形新聞が伝えた。
四竈氏は、中学2年生の時に広島市で被爆。当時は勤労動員で市内中心部にいたが、原爆投下時には爆心地から離れた中学校にいたため助かった。幸い家族6人全員が生き残ることができたが、原爆症で姉が亡くなり、それがきっかけとなって牧師となった。
山形学院高校では今年春、7本しか現存しない「被爆桜」の苗木を広島市の安田女子中学校から寄贈され、それをきっかけに1年生が総合学習で平和について学んでいる。今回の講演会もその一環として行われた。