今年8月末に行われる世界教会協議会(WCC)の最高執行役である総幹事の次期候補選出で、選考委員会(アグネス・アブオム委員長)は候補者名簿リストを作成し、現段階で候補を6人までに絞り込んだ。しかし、同委の選考手続きに従い候補者名はまだ公開されていない。エキュメニカル・ニュース・インターナショナル(ENI)が28日伝えた。
WCCのスポークスマンはENIに対して、「この選考過程の性格は以前として変わっていない。(WCCの)中央委員会によって設置された選考委員会は、中央委員会のすべての意向を踏まえるように取り組んでおり、WCC職員が選考に影響を与えることはない」と、選考委員会の独立性と公平性を強調した。
スイス・ジュネーブのWCC本部があるエキュメニカル・センターの関係筋によれば、リストに挙がった6人は、WCCに所属する5億6000万人のキリスト者の代表として、加盟349の教派・教団を束ね得る人物。これまでには、ロバート・アンダーソン氏(スコットランド、長老派)、ダリル・バリア氏(南アフリカ、メソジスト派)、ファーナンド・エンス氏(ブラジル、メノナイト派)、ケネス・ケアロン氏(アイルランド、聖公会)、ソンウォン・パク氏(韓国、改革派)、オラフ・フィクセ・トゥヴェイト(ノルウェー、ルーテル派)らが候補者の一部として名が挙げられている。
一方、選考委員会の1人であるグレゴル・ヘンダーソン氏(オーストラリア)は同委を辞任しており、同氏が候補に推薦されたのではないかと推測されている。
03年に総幹事に選出された現職のサムエル・コビア氏(ケニア、メソジスト派)は昨年2月、「個人的な理由」で任期延長を辞退、当初は後任決定まで臨時の総幹事を選出する方向であったが、同9月の執行委員会で後任決定までコビア氏の任期を延長することで決まった。次期総幹事の選出は8月29日からWCC本部で始まる中央委員会で行われる。