【トリーア(独)=ENI・CJC】ドイツのプロテスタント教会の統合組織『ドイツ福音教会』を率いるウォルフガング・ユベール監督は主要な武器輸出業者としてのドイツの役割を強調し、ヨーロッパの最大の武器輸出国になった事実を非難した。「ドイツからの武器輸出は年々13%増大した」と言う。
同監督は4月10日にベルリンで聖金曜日の説教を行った際、「私たちの国は今では武器貿易において米露に次いでおり、ヨーロッパ諸国の先頭に立っている」と述べた。
同監督は、それなしでも財政黒字は達成可能として、ドイツの強力な武器輸出産業を非難した。
ベルリンのターゲスピーゲル紙は、武器輸出先が126国に上っており、2007年に政府が承認した額は87億ユーロ(約1兆1200億円)に達している、とウェブサイト上で報じた。これは前年比13%増。
ユベール監督は、世界の危険地域が武器輸出の最終目的地となり得ることは容認できず、恐ろしい結果に責任がある関係者に警告を発した。「ドイツ軍兵士が、ドイツで作られた武器を用いた暴力を阻止しようとしている国外任務に派遣されることになる」として「私たちの義務は、武器の力で死を起こさないよう危険な暴力を防止することだ」と言う。