【CJC=東京】復活祭ミサに出席するために、イラクのキリスト者約200人が4月12日、首都バグダッドのカラダ地区にある聖母マリア教会に詰めかけた。同地区はキリスト者居住区域だったが、今ではイスラム教シーア派が優勢だ。
カルデア典礼教会枢機卿エマニュエル二世ダリが行ったミサは国営テレビで放送され「神は私たちを守り、私たちの国から紛争と論争を取り除かれる。憎悪と敵意とから解放される」と枢機卿は述べた。南部のバスラでは聖母マリア教会に信者約500人が集まった。
首都郊外の米軍基地キャンプ・リバティーでは将兵100人が早朝礼拝に出席した。
イラクの総人口2600万の3%弱がキリスト者とされていた。大多数がカルデア=アッシリア系諸教会とアルメニア教会に属し、ローマ・カトリック教徒も少数存在していたが、米国の侵攻以来、キリスト者はイスラム過激派の攻撃の目標とされたことから、国外に脱出する人が相次ぎ、最近では激減したと見られる。