![山梨英和大学 山梨英和大学](https://www.christiantoday.co.jp/data/images/full/37392/image.jpg)
山梨英和大学(甲府市)の元職員に対するパワーハラスメントを巡り、同大を運営する学校法人山梨英和学院は13日、朴憲郁(パク・ホンウク)学長と法人本部事務局長の2人を「降任」の懲戒処分としたと発表した。
発表によると、3日と7日に人事委員会が開かれ、既にパワハラが認定されていた2人から弁明を聞いた上で、処分内容を検討。12日の臨時理事会で、2人とも「降任」の懲戒処分とし、職を解くことを決めた。決定は即時適用され、速やかに対応を進めるという。なお、2人とも既に辞意を表明しており、懲戒処分とは別に退任の手続きが進められているという。
NHKによると、パワハラを訴えたのは、宗教主任を務めていた40代の元准教授。昨年2月に同大のハラスメント防止委員会に申し立て、調査が行われていた。2人が昨年1月、宗教主任の再任を引き合いに、非常勤職員の労働規則を改定するための文書に押印するよう強要したことなどが、パワハラに当たると認定されたという。
元准教授は韓国出身の牧師で、2009年に宣教師として来日。昨年4月には、大学名には言及しなかったものの、自身が受けたとするパワハラについて訴える特別寄稿をキリスト新聞に掲載していた。
一方、朴氏も牧師で、在日大韓基督教会や日本基督教団の教会を牧会した経験がある。また、東京神学大学で長らく教鞭を執り、現在は同大名誉教授。20年に山梨英和学院の院長となり、21年から山梨英和大学の学長を務めていた。
山梨英和学院の小野興子理事長は発表の中で、「本法人は、今回の事態を厳粛に受け止め、ガバナンス、コンプライアンスを強化し、再発防止のための対策を徹底するとともに、全ての関係者が安心して学び、働くことができる環境づくりに全力を尽くしてまいります」と述べた。
山梨英和学院は1889年、カナダ・メソジスト教会の婦人宣教師団の協力を得て山梨英和女学校を設立したことに始まる。以来、キリスト教信仰に基づく教育を掲げ、幼稚園、中学校、高校、短大を設立。2002年に短大(04年廃止)を前身とする形で、男女共学4年制の山梨英和大学を開学した。