英国では今年1月、無神論を主張する団体がロンドン名物の二階建ての赤いバスに「神は多分いない」などと記された広告を掲載し話題になっていたが、その運動に続くものとして「洗礼破棄証明書」なるものをオンライン上で公開する団体が現れ、これまでに10万人以上が同証明書をダウンロードしたとしている。AFP通信が伝えた。
同証明書を公開しているのは英国世俗協会(NSS)という団体で、同協会の関係者は同通信に対して、これまでに1部3ポンド(約400円)する羊皮紙に書かれた証明書を1500枚販売したと語っている。
一方で、英国国教会(聖公会)の広報担当者は同通信に対して、「洗礼を破棄することは、個人と神との問題」だと説明し、同教会での洗礼の記録は修正しないと言う。
英国では今年1月から、無神論を主張する英国ヒューマニスト協会(BHA)という団体が、ロンドン市内のバスに「神は多分いない。心配するのはやめて、人生を楽しもう」という広告を掲載。同国のキリスト教系シンクタンク「セオス」は、広告がかえって神の存在について考えさせるようになるなどと楽観的な見解を示していたが、一方でキリスト教の保守団体は、「神は確かにいる」などという広告を掲載し対抗策に乗り出していた。