昨年、ヒンドゥー教原理主義者らによるキリスト教徒に対する大規模な暴動事件が発生したインド東部のオリッサ州で、保釈中であったヒンドゥー教原理主義組織「民族奉仕団」(RSS)の指導者が殺害され、キリスト教徒に対する迫害の再発が懸念されている。インドの迫害情報を提供するサイト「Persecution Update India」が伝えた。
同サイトによれば、RSSの地区代表であるプラブハット・パニグラヒ氏が同州カンダハマル地区にあるルディグマ村で18日夜、武装グループに襲われ殺害された。地元警察は、反政府活動を行う毛沢東主義者15〜20人が襲ったとしている。
インドでは昨年8月、別のヒンドゥー教原理主義組織「世界ヒンドゥー協議会」(VHP)の指導者、スワミ・ラックスマナナンダ・サラスワティ氏らが同じく反政府の毛沢東主義者に殺害されたことをきっかけに、犯行がキリスト教徒らによるものだと主張するヒンドゥー教原理主義者らによって、キリスト教徒に対する大規模な暴動が発生した。
殺害されたパニグラヒ氏は昨年の暴動に関与したとして逮捕され、3月に入ってから保釈されていた。