北星学園大学元学長で名誉教授の田村信一氏(76)と、東京女子大学前学長の茂里(もり)一紘氏(79)が、2024年秋の叙勲で瑞宝中綬章を受章した。両大はいずれも、キリスト教主義を掲げる大学。
瑞宝章は日本の勲章の一つで、旭日章と共に、国や公共に対し功労のある個人に授与される。旭日章は各分野で顕著な功績を挙げた個人が対象となるのに対し、瑞宝章は公務などに長年従事した個人が対象となる。
両章とも、大綬、重光、中綬、小綬、双光、単光の6等級があり、瑞宝中綬章は3等級。田村、茂里両氏とも教育・研究分野における功労で選ばれた。24年春の叙勲では、国際基督教大学(ICU)元学長で名誉教授の鈴木典比古氏(79)が、同じく瑞宝中綬章を受章している。
田村氏はドイツの経済思想史研究が専門で、北星学園大学教授、同副学長などを経て、12年から18年まで同大の第11代学長を務めた。一方、茂里氏は船舶海洋工学、流体工学などが専門で、広島大学教授・副学長、広島工業大学学長、海上技術安全研究所理事長などを経て、18年から22年まで東京女子大学の第16代学長を務めた。
24年秋の叙勲ではこの他、聖学院大学大学院特命教授、東京大学名誉教授である旧約聖書学者の関根清三氏(74)が瑞宝重光章を受章した。