聖書を読むと、マグダラのマリア、サマリアの女など、いわゆる「訳あり女」が主イエスとの出会いを通して変えられていく姿が描かれている。ブリトニー・デ・ラ・モーラは、まさにそのようにして、キリストとの出会いによって人生が劇的に変えられた「訳あり女」の一人だ。以下は、彼女自身の言葉による赤裸々で力強い証しである。
*
私は米国で育ち、大人になる過程で多くの傷を受けてきました。暴言や身体的虐待を受けたこともあれば、家族から拒絶されることもありました。物心ついたときには、「自分なんてダメなんだ」といつも感じていました。私の心には深い渇きがありました。しかし今思えば、私はこの渇きを満たすために、いつも間違った場所に、間違った方法で探し求めていたと思います。でもそれは結局、自分で自分を傷つける行為に他ならなかったのです。
16歳で私の純潔をささげた彼が、他に3人の女性と浮気していたことを知り、私の心は深く傷つきました。押しつぶされそうな心の痛みを抱えていたときに、誘惑の手が伸びてきたのです。メキシコとの国境近くに住んでいた私は、友人たちに「国境を越えてパーティーに行こうよ!」と誘われたのです。
傷心に沈んでいた私には、何のちゅうちょもありませんでした。メキシコでは、高校の学生証があれば、どんなクラブにも入れたのです。私は初めて酔っぱらってしまいました。実はそのクラブはストリップクラブだったのです。店の用心棒が私をステージに上げて服を脱がせるために、列に並ばせたのです。
失恋の傷跡と酔っぱらった勢いは、人に思いもよらないことをさせるものです。その夜、私はそのストリップクラブで服を脱ぎました。この時、私の内面に何かが起きたのです。「私は肯定されている!」そして男たちにこう言われたんです。「愛しているよ! 俺たちはみんな君が大好きだ! 君は美しい!」と。私は160ドルを握って店の外に出ました。16歳の女の子が30分で稼ぐには大金でした。私の心には「人から肯定されてお金まで稼げる。こうすればいいんだ」という種が植え付けられたのです。(続く)
■ 米国の宗教人口
プロテスタント 35・3%
カトリック 21・2%
正教 1・7%
ユダヤ教 1・7%
イスラム 1・6%
無神論 16・5%
◇