世界福音同盟(WEA)は18日、3月末にトーマス・シルマッハー総主事兼最高責任者(CEO)が約2年の任期を残して辞任したことを受け、暫定的に任命していたグッドウィル・シャナ国際理事会(IC)議長の執行委員長としての任期を、2025年10月末まで延長すると発表した。ICが3日に開いた会合で、全会一致で決定した。
WEAは当初、シャナ氏の執行委員長としての任期は6カ月を超えない期間とし、9月末が期限となっていた。また、この6カ月の間に、総主事業務の全般的な見直しを行い、次期総主事兼CEOの選考プロセスにつなげるとしていた。
WEAは発表(英語)で、任期延長の理由について、「ICがさらに時間をかけ、その構成員により広範囲に意見を求める」ためとしている。
ICの任期は最大2期で、現在2期目のシャナ氏は25年10月末でICの任期も終える。ICの任期満了までの期間、シャナ氏は執行委員長として、2人の副総主事と共にWEAの総主事業務に当たることになる。
シャナ氏はこの暫定的な期間、執行委員長としてICのフランク・ヒンケルマン副議長と協議しながら、執行委員会を通じてICに対し説明責任を果たすことになる。ICは、「執行委員長がその執行能力において、ICの動機と方向性に対して説明責任を果たし、それに従って活動することを確信している」としている。
また、ICの人事委員会はこの期間、WEAの定款を含め行われる見直しに基づき、次期CEOの選考を始める。その上で、次期CEOは最終的に、25年に開催される総会で任命される。
WEAは、信者が世界で6億人を超えるとされる福音派を代表する世界機関。国レベルの143の福音同盟や、アジアや欧州など複数国にまたがる9つの地域レベルの福音同盟、また、さまざまな福音派の団体が加盟している。