教皇ベネディクト16世は17日、今年最初の司牧訪問地となるアフリカのカメルーンに到着した。ベネディクト16世のアフリカ訪問は今回が初めて。AP通信によると教皇は15日、今回の訪問を通して貧困や暴力に苦しむアフリカ大陸に「希望のメッセージを伝えたい」と語った。
ベネディクト16世の国外司牧訪問は、ドイツ(05年8月)、ポーランド(06年5月)、スペイン(同7月)、ドイツ(同9月)、トルコ(同11、12月)、ブラジル(07年5月)、オーストリア(同9月)、米国(08年4月)、オーストラリア(同7月)、フランス(同9月)に続いて今回が11回目。17日から23日までの7日間の日程でアフリカのカメルーンとアンゴラを訪問する。
アフリカにおけるカトリック教会の存在感は近年高まっており、聖職者数は00年から07年にかけて27・6%の伸び率と顕著に増加。信者も急増している。
今回の訪問で教皇は、特にアフリカで深刻となっているエイズ問題に言及するとみられる。
教皇庁広報部の発表によると、教皇は18日にカメルーンの首都ヤウンデでポール・ビヤ大統領を訪問するほか、同国の司教団との集い、運動団体等代表との夕の祈りの集いに出席。19日には、イスラーム共同体代表者との会見、ヤウンデのアマドゥ・アヒジョー総合スタジアムで開かれる第2回アフリカ特別シノドス「討議要綱」発表のためのミサに出席するほか、病者との集い、アフリカ特別シノドス顧問会委員との集いに参加する。
20日にはアンゴラに到着し、ドス・サントス大統領を訪問。同日中に同国の政治指導者、外交使節団と会見するほか、同国の司教団との集いに出席する。21日には首都ルアンダの聖パウロ教会でのミサ、コケイロス・スタジアムで開かれる若者との集いに出席。22日には、南アフリカ地域間司教集会(IMBISA)司教とのミサへの出席、女性援助のためのカトリック団体との会見を予定している。