【CJC=東京】英リヴァプールで結成され、世界的な人気を博したザ・ビートルズのジョン・レノンは宗教とは緊張関係にあった。1966年、ジョンがあまりの人気ぶりに「ビートルズはキリストよりも人気がある」と発言したことにより、キリスト教国では排斥運動が起きたほどだ。デモが行われたり、レコードやポスターが焼かれ、彼等の楽曲の放送を控えるラジオ局も出た。その後ジョンが発言を撤回したが、事態はすぐには収拾しなかった。
それにも関わらず、英国国教会リバプール大聖堂の鐘楼がレノンの名曲「イマジン」を奏でることになった。レノンとキリスト教との関係だけでなく、この曲で「想像してごらん。天国は存在しない」などと歌われていることからしても、奇妙と思う向きも少なくなさそうだ。
ただ同教会の広報担当は、「イマジン」の演奏で、教会とジョンの共通した願いである、平和運動の普及・促進に役立てれば、と語っている。
「イマジン」のメロディーは「フューチャーソニック・フェスティバル」期間中の5月に、同教会の100・89メートルと「世界一背の高い」鐘楼から響きわたることになっている。