事件は27歳の若いパキスタン人青年の信者が、昨年8月のキリスト教共同体に対する広範な攻撃を受けて、破損したコーランの写真をTikTok(ティックトック)で共有したことに端を発する。その青年が画像を作成したのではないにもかかわらず、裁判所はそれが神への冒瀆であるとして、青年は死刑判決に値すると述べたのだ。
「米国殉教者の声」のトッド・ネトルトンは、「冒瀆(ぼうとく)法は不当です。この法には推定無罪の代わりに推定有罪があるのです」と述べた。冒瀆罪で告発された信者は、法廷に足を踏み入れる前に、しばしば暴徒の暴力による裁きに直面する。「ありがたいことに、今回は青年が大事に至ることはありませんでした。警察は暴徒のメンバーを逮捕し、暴徒らの責任を追及しようとしました。しかしその後、宗教的少数派に対するさらなる自警団の暴力を支持する集会が行われました」とネトルトンは言う。「神を冒瀆する法律とその執行方法には何らかの変更が必要です。暴徒による支配ではなく法の支配に戻る必要があるのです」
パキスタンを拠点とする社会正義センター(CSJ)によると、今年1月から6月にかけて、少なくとも103人が冒瀆罪で起訴されている。ネトルトンは「私たちは上記の個々の信者や家族を必ずしも直接的に慰めることはできません。しかし彼らのために、そしてこのような抑圧と二級市民としての地位に甘んじて生活しているパキスタンの他のキリスト教徒のために祈ること、これは確実にできることです」と述べた。
パキスタンで迫害されている信者を強め、励ますことのできる神に求めよう。悪い冒瀆法が一日も早く終わり、パキスタンでの宣教が進むよう祈っていただきたい。
■ パキスタンの宗教人口
イスラム 80・3%
プロテスタント 10・8%
カトリック 3・1%
儒教 0・9%
仏教 0・4%
ヒンズー教 1・3%
◇