英イングランド中部の都市バーミンガムで15日、米大衆伝道者フランクリン・グラハム氏の伝道集会が開かれ、8千人を超える人々が福音のメッセージを聞いた。
グラハム氏が、イングランド中部のミッドランズと呼ばれる地域で伝道集会を開くのはこれが初めて。バーミンガムでは1984年、グラハム氏の父で、世界的な大衆伝道者として知られた故ビリー・グラハム氏が、サッカースタジアム「ビラパーク」を会場に伝道集会を開いており、それ以来40年ぶりの開催となった。
「イエス・キリストは死んでいません。イエス・キリストは生きておられ、今夜ここにおられるのです」。ビラパークから車で20分ほどの「リゾーツ・ワールド・アリーナ」を会場に開かれた伝道集会で、グラハム氏は歓声と拍手で迎えられる中、大胆に語った。
バーミンガムの伝道集会は、グラハム氏の英国伝道ツアー「ゴッド・ラブズ・ユー」の一環。22日には、英スコットランド南西部の都市グラスゴーでも伝道集会を開く。
グラハム氏は、英国で何度も伝道集会を開き福音を伝えてきた父のことが思い出されるとし、「父がここにいないことを悲しく思います。この国に来る度に、父のことを思い出します。なぜなら、父はこの国、またこの国の人々を愛していたからです」と話した。
この伝道ツアーには、英国内の約500教会が協力しており、グラハム氏はこの日、ルカによる福音書19章にある徴税人ザアカイの物話からメッセージを伝えた。また、マイケル・W・スミスやヒルソングの元ワーシップリーダーであるTAYAらが賛美を引導。600人以上がイエス・キリストに従う決心をした。
グラハム氏は当初、2020年にバーミンガムを含む英国内の8都市を巡る伝道ツアーを計画していた。しかし、グラハム氏の同性愛を巡る見解に反発した性的少数者のグループが働きかけるなどし、開催会場の運営元が相次いで貸し出し中止を決めたため、延期を余儀なくされた。
グラハム氏らはこれらの運営元を提訴。ほとんどの訴訟で主張が認められたため、最終的に伝道ツアーが実現することになった。22年には、リバプール、ニューポート、シェフィールド、ロンドンの4都市、23年にはロンドンで伝道集会を開催。今年のバーミンガム、グラスゴーに加え、来年は再びロンドンで伝道集会を開くことが決まっている。