英国国教会は20日、礼拝出席者数の速報値を発表した。それによると、2023年の週間平均礼拝出席者数は前年比4・7%増の68万5千人だった。3年連続の増加となったが、新型コロナウイルスのパンデミック前の19年は84万5千人で、依然として当時の水準を下回る形となった。
英国国教会は、パンデミック前の14年から19年までの傾向が継続した場合、23年の週間平均礼拝出席者数は74万7千人になると予測しており、今回の数字はそれも下回る結果となった。
一方、日曜日の礼拝出席者数に限ると、21年はパンデミック前の傾向に基づいた予測値を22・3%下回っていたのに対し、23年はその差が6・7%まで縮まった。また、週間平均礼拝出席者数も、21年は予想値を24・1%下回っていたのに対し、23年は8・3%まで縮まった。
この他、子どもの週間平均礼拝出席者数は前年比5・7%増でより増加傾向が強く、22年は8万7千人だったのが、23年は9万2千人となった。
発表された速報値は、英国国教会に所属する1万1千余りの教会から寄せられたデータに基づいている。
英国国教会トップのカンタベリー大主教ジャスティン・ウェルビーは、週間平均礼拝出席者数が3年連続で増加するなど回復傾向にあることを受け、「これは大歓迎すべき知らせです」とコメント。「全国の教会が勇気付けられることを願っています。この数年、信仰と希望と確信を持って地域社会に福音を伝えてきた聖職者や信徒に感謝したいと思います」と述べた。
また、「教会に来る子どもたちが増えていると聞いて、特に心強く思っています。また、子どものための働きに携わっている全ての人に感謝しています」と述べ、特に子どもの礼拝出席が回復していることに言及した。
「これは一つの数字に過ぎませんが、人々が今この時、イエス・キリストを信じるようになっており、それが最善の決断であることに気付きつつあることを明示しています」。ウェルビー大主教はそう述べ、「教会を刷新し、成長させることは常に神の御業です。そして、神のなさることに加わることが私たちの役割です」と続けた。