米国第2のプロテスタント教団で米国外にも所属教会がある合同メソジスト教会(UMC)は25日、東欧・中央アジアの4つの年会(教区に相当)を管轄するユーラシア監督区の離脱を認める決議を行った。長年にわたり同性愛を巡って教団内で意見が対立してきたUMCはこの数年、保守派が多い米国南部を中心に多くの教会が離脱している。
米ノースカロライナ州シャーロットで開催されているUMCの総会(4月23日~5月3日)で、代議員らはこの日、賛成672、反対67で、ユーラシア監督区に自治権を与え、離脱することを認める決議を行った。ユーラシア監督区が管轄する4つの年会には、ロシア、ベラルーシ、キルギス、カザフスタン、エストニアにある計66の教会が属している。
ユーラシア監督区のエドゥアルド・ケガイ監督はUMCへ感謝を表明し、「私がクリスチャンになったのはUMCのおかげです」と語った。
ユーラシア監督区の離脱は圧倒的多数で承認されたものの、UMCは現在、各地域組織に、同性愛に対して独自のスタンスを決定できるようにする別の措置を検討していることから、離脱する必要はないとする意見もあった。
ユーラシア監督区の離脱を認める議案は、総会に先立ち22日に開かれたUMCの中央会常任委員会でも承認されていた。
UMCの公式メディア「UMニュース」(英語)によると、ケガイ監督は同委で「これは私たちにとって故郷を離れるようなものです」と述べ、「私の望みは、可能な限り友情や関係を維持することです。私たちはあなたがたの姉妹であり兄弟であり続けたいのです」と述べていた。
ユーラシア監督区の地位の変更は、2025年初頭に開かれる北欧ユーラシア中央会の会合を経て発効することになる。