中東や中央アジアの厳格なイスラム教国では、国家による統制が及びにくい衛星放送やネット放送によるメディア伝道が大きな成果を上げている。以下は、子ども向けの番組(しかし福音のメッセージは大人にも届くように意図的に制作されている)を子どもと一緒に視聴していた母親から番組に寄せられた証しだ。
「妹と私は信者です。神の恵みによってイエス・キリストを愛し、キリストによって生きています。私たちがいる所は、決して素晴らしいとは言えません。私たちはここで極度な孤独を強いられていますが、主イエス・キリストがいつか私たちに光を投じてくださると信じて希望を持っています。
子どもたちのために、たまたま番組を見ていました。そして、いつか私たちも信者の仲間入りをし、教会に行くことができるようになりたいと思うようになったのです。誰にもとがめられず自由に、子どもたちにも祈り方を教えることができるようになりたいと願っています。これが私たちの願いです。
子どもたちはまだ幼く、妹と私にはそれぞれ3人の子どもがいます。どうか、主イエス・キリストが子どもたちを助けてくださり、いつの日にか、今の私たちができないこと、つまり主を礼拝する兄弟姉妹たちの交わりの中に入れられることができますように。あなたたち番組の関係者が、子どもたちのために祈ってくださっていることを知って、私たちはどれほど励まされ、喜んでいるのか分かりません。
私の父は信者で、母も信者でしたが、悲しいことに、母は私が幼い時に主の御許に召されました。タリバンに占領されてからは、父はパキスタンに逃れ、別の女性と結婚しました。しかしその女性が私たちを嫌っているため、私と妹が父と一緒にアフガニスタンを離れることを許してくれず、私たちはここに残っています。
どうか私の声をテレビで放送しないでください。現状の私たちには、自分たちの信仰を伝えることができませんし、私たちが唯一の神の道を歩んでいることを伝えることもできません。でも、私たちの神は偉大です。いつの日か、私たちをタリバンのような厳しい人々の間から連れ出してくださると信じています。
私たちは孤立しています。私たちにできることは、神に助けを求めることだけです。どうか子どもたちのために祈ってください」
2021年、あの悪名高いタリバン政権がアフガニスタンで復権して以来、同国の状況は激変してしまった。多くの信者が国外に脱出を図ったが、脱出できなかった少数のキリスト信者は、自身の信仰が公にならないように、極めて慎重に息を潜めて暮らしている。
アフガニスタンで潜伏している同胞たちの安全と、悪いタリバン政権が1日も早く政権から退けられるように祈ろう。ラマダンも終盤に差しかかっているが、アフガニスタンのムスリムたちのためにも祈ろう。同国に自由と解放が訪れるよう祈っていただきたい。
■ アフガニスタンの宗教人口
イスラム 99・85%
クリスチャン 0・05%
ヒンズー 0・01%
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