学校法人北星学園(古川敬康理事長)は2月22日、運営する北星学園大学(大坊郁夫学長、札幌市)の短期大学部の学生募集を、2025年度以降停止するとホームページで発表した。20日に開催した理事会で決定した。
北海道内の18歳人口が近年著しく減少していることや、新型コロナウイルスの影響などを検討した結果だという。24年度の学生募集は行い、新入生や在学生が卒業するまでは、教育活動、進路支援などは万全の体制で行うとし、卒業後についても、証明書の発行や同窓会活動など支障のない支援体制を整えるとしている。
大学のホームページで公表されている過去3年間の入学者推移によると、短期大学部(2学科)の定員は計200人だが、入学者は21年度が168人、22年度が159人、23年度が120人と定員割れが続いていた。
北星学園は、米国人女性宣教師のサラ・C・スミスが1887年、「スミス女学校」を開設したことに始まる。1951年に北星学園女子短期大学が開設され、2002年に男女共学である現在の短期大学部に改変。札幌市中央区にあったキャンパスから、大学がある現在の大谷地キャンパス(同市厚別区)に移転した。
大学の開設は1962年で、短期大学部の方が10年以上歴史が古い。「キリスト教に基づく教育」を建学の精神とし、女子短期大学時代からの70年以上にわたる歴史の中で、2万人を超える卒業生たちを送り出してきた。
発表では、学生募集の停止は「断腸の思い」としつつ、「短期大学部の理念やこれまで築いてきた実績は、4年制の北星学園大学へ発展的に継承」するとし、今後も教育改革や学生支援の充実に取り組み、教育や研究の強化を図っていくとしている。