毎週の平均礼拝出席者数が4万5千人と、全米最大とされるメガチャーチ「レイクウッド教会」(テキサス州ヒューストン)が、銀行から借り入れていた150億円近い巨額の会堂改築ローンを完済した。同教会のジョエル・オスティーン主任牧師が、礼拝の中で「負債から解放された」と涙ながらに報告した。
同教会は2003年、ヒューストン・ロケッツなどの本拠地であったバスケットボール競技場「コンパックセンター」を教会として使用するため、ヒューストン市と長期賃貸契約を結んだ。さらに、教会として必要な設備を全て備えた完全な会堂に改築するために、1億ドル(約149億円)という巨額のローンを組んだ。
オスティーン牧師は1月14日の礼拝(英語)の中で、昨年末でローンを完済したことを明かし、この20年間を回顧。初期の頃の状況がいかに現在と違っていたかを思い起こし、顔をほころばせながら語った。
「ご存じのように、ここはかつてバスケットボールのアリーナでした。観客席の下にはサービスエリアやロッカールームがあり、食事を提供する場所もありました。公共の場所ではなかったのです。託児所や子ども用の施設が必要であり、またもっと多くのものが必要でした」
教会は当時、この建物を60年間賃貸する契約のために1150万ドル(約17億円)の支払いもしていた。
オスティーン牧師は、改築工事の請負業者の入札を行ったとき、その見積もりに驚いたことを覚えていると語った。
「入札の見積書が来て、改築に1億ドルかかると書いてありました。私は『神様、私はサインできません』と思いました。当時、私は36歳でした。でもご存じのように、神様は人生のどの時期にも恵みを与えてくださるのです」
一時は、父であり教会創設者でもある故ジョン・オスティーン牧師の時代から長年にわたって取り引きしてきた銀行が融資を拒否したため、1億ドルのローンは実現しないと思われた。しかし、まったく予想外のことが起きた。
「銀行側はとても否定的でした。『(返済)資金を集められるとは思えない』とか、そういった感じでした。最初は落胆していましたが、そのうちに、そのようなことは右から左へ聞き流すようになりました」
「私は、『神様、銀行は私たちの源ではありません。あなたが私たちの源なのです』と思い、それで別の銀行、バンク・オブ・アメリカに行きました。バンク・オブ・アメリカは、私たちのことを知りもせず、私たちの財務状況を見たこともなかったのに、訪れた日に教会の事務所に現れ、2500万ドル(約37億円)の小切手を持ってきました。私はその2500万ドルを見て、『2500万ドル貸してくださるのなら、1億ドル貸していただけませんか』と言いました。彼らは『そうしましょう』と言いました。バンク・オブ・アメリカは1億ドルを融資してくれたのです」
レイクウッド教会は2010年、長期賃貸契約していたこの建物を700万ドル(約10億円)で購入。それ以来、既に10年以上にわたり、建物を所有している。オスティーン牧師は、聴衆に次のように語った。
「神様がレイクウッド教会になされたことは、あなたの人生にもなされます」
「私は2024年には、神様が、あなたを束縛していたものからあなたを解放してくださると信じます。借金から解放され、依存症から解放され、人間関係から解放され、間違った考え方から解放される。今年は解放の年になると信じています」