日本聖書協会は28日、2018年12月に発行した日本語訳聖書「聖書協会共同訳」のオーディオ版を、アマゾンのオーディオブック・音声コンテンツ配信サービス「Audible(オーディブル)」で、24年1月から配信開始すると発表した。第一線で活躍するプロの声優、俳優、ナレーターが朗読しており、旧約聖書続編を含め聖書全巻を音声で聞くことができる。
旧約聖書は、1)創世記~民数記、2)申命記~サムエル記下、3)列王記上~エステル記、4)ヨブ記~イザヤ書、5)エレミヤ書~マラキ書の5つ、旧約聖書続編は、1)トビト記~マカバイ記二、2)知恵の書~マナセの祈りの2つ、新約聖書は、1)マタイによる福音書~使徒言行録、2)ローマの信徒への手紙~ヨハネの黙示録の2つに分かれている。それぞれ12~22時間程度の長さで、全巻通しての長さは160時間50分9秒。
オーディブルの料金は月額1500円。会員登録すれば、聖書協会共同訳のオーディオ版の他、12万以上の対象作品が聴き放題となる。30日間の無料体験がある。
聖書協会共同訳のオーディオ版はこの他、日本聖書協会が提供する「ウェブバイブル」のプレミアム版でも利用できる。プレミアム版は年額2200円で、聖書協会共同訳のほか、同協会が発行する他の2つの日本語訳聖書「新共同訳」「口語訳」、英語訳聖書「English Standard Version」(ESV)、聖書協会共同訳にも対応している『聖書スタディ版』の傍注を利用できる。7日間の無料体験がある。
聖書協会共同訳は、次世代の標準となる日本語訳聖書を目指して2010年に翻訳が始まり、18年に発行された。カトリック、プロテスタント双方の教会が協力しており、聖書学者だけでなく、日本語学者や詩人、歌人など、日本語の専門家も翻訳に携わった。礼拝で朗読されることを前提とした翻訳になっており、日本聖書協会は「耳から聞くことによって、より深く聖書に浸ることができます」としている。
聖書協会共同訳のオーディオ版は今後、他の音楽配信サイトでも順次配信を予定しているという。