キリスト精神に基づき人道支援活動を行う国際NGO「オペレーション・ブレッシング・ジャパン」(OBJ)が、地域で孤立する世帯などにクリスマスギフトを届ける社会貢献プロジェクト「クリスマス・ギビング・アクション」を1日から開始し、15日までに目標を超える約1100世帯にギフトを届けた。災害時に支援が届きにくいとされる福祉事業所や保育園などの施設とのつながりも各地で広がり、災害時の支援体制づくりにも貢献している。
高齢者や障がい者、子どもなどのいわゆる災害弱者をケアする施設は、災害時に公的支援が届きにくく、自力での復旧作業を余儀なくされるケースが多い。特に、医療的ケアや24時間体制でのケアを実施している施設では、災害時に自ら助けを求められず、支援から孤立してしまいやすいという。
昨年7月の大雨で広範囲の浸水被害に遭った静岡市清水区では、心身障がい者施設「ともの家」の利用者80人にギフトを届けた。OBJのパートナーとして協力した清水区在住の伏見隆次さんは、自らも身体障がい者として車いす生活を送る。災害時に助け合えるネットワークを地元につくりたいと、今回のプロジェクトに参加した。
伏見さんは昨年の災害時を振り返りながら、「もしもの時にすぐSOSを発信し、互いに助け合えるつながりづくりの重要性を感じました。普段から互いを知らない壁を取り払っていき、顔見知りになることで、自然と助け合えるきっかけをつくっていきたい」と話した。
今年7月の豪雨災害で被災した秋田市の保育園や、仙台市、名古屋市の生活困窮者支援団体などにも、今回のプロジェクトを通してつながりが広がっている。ギフトの配布は、クリスマス当日の25日まで行われる。
OBJは、クリスマス・ギビング・アクションのために、1口千円からの寄付を募っている。寄付の受付期間は25日まで。アマゾンを通じた支援物資の寄贈も受け付けている。寄付の申し込みや問い合わせは、キャンペーン特設ページへ。