日本の近代教育の発展に貢献した教育者で牧師でもあった木村熊二(1845〜1927)の業績をしのぶ「蓮峰(れんぽう)忌」が27日、長野県小諸市古城の中棚荘で行われた。
木村の功績を後世に伝えようと市民有志で発足した「小諸義塾の会」が主催するもので、木村の命日である2月28日にあわせて毎年行われている。
木村は明治初年に渡米し、12年間の留学生活を送る。帰国後の1885年に明治女学校を開校。女学雑誌を発刊するなど女子教育の発展に貢献した。1893年には地元青年の強い要望にこたえて信州小諸に小諸義塾を開校。島崎藤村や洋画家の丸山晩霞などを講師に招き、充実した中学校教育を展開した。
他にも、小諸に桃や苺の栽培を根付かせたことや、中棚荘の鉱泉を発掘したことでも知られる。
地元の信濃毎日新聞によると、この日は「小諸義塾の会」の会員ら約30人が出席した。