日本基督教団教師委員会(古旗誠委員長)は7月29日、同教団の機関紙である「教団新報」で、同教団の正教師(牧師)であり、東奥義塾高校(青森県弘前市)の教務教師だった阿部義也(よしや)氏を、免職にしたと発表した。
阿部氏は昨年6月、同校の女子トイレに正当な理由なく侵入したとして、建造物侵入容疑で逮捕されていた。当時の報道によると、学校関係者が目撃し警察に被害を申告。阿部氏は警察の調べに対し、容疑を認めていた。
教師委員会の発表によると、同委は奥羽教区から戒規適用の要請を受け、同委内に調査員会を設置。その際、阿部氏は既に同校から懲戒免職されており、弁明を聞く機会は得られなかったものの、調査員会は戒規適用に該当すると報告。同委は慎重に検討した結果、教規第141条と戒規施行細則第4条2号に基づき、免職を決定した。
日本基督教団の教規第141条は、「戒規は、教団および教会の清潔と秩序を保ち、その徳を建てる目的を持って行うものとする」と定めている。また、戒規施行細則第4条2号は、「教師たる対面を汚す著しき行為でありて、教区又は教団の名誉を傷つけたるとき」、教師委員会の構成員の3分の2以上の賛成で、該当教師を免職するとしている。
日本基督教団における教師(牧師・伝道師)に対する戒規は、戒告、停職、免職、除名の4種で、免職は2番目に重い。