東南アジアに住む元イスラム教徒のあるキリスト信者は、改宗したにもかかわらず、ラマダンの期間中(3月22日から4月20日まで)に断食をする。その理由を尋ねられ、彼はこう答えた。
「私はイスラム教徒だった頃、パハラ(霊的な功徳)を得るために断食をしていました。審判の日、アッラーが私の行いを裁かれるとき、私の功徳は、うまくいけば、私の罪を上回り、(楽園に)入ることができます。それで私は、たくさん、たくさん功徳を積む必要がありました」
「しかし、それでもなお、アッラーが私の功徳を受け入れてくださるかどうか、それが私の罪に打ち勝てるかどうか、私は確信が持てませんでした。このことは、当時の私を含め、多くのイスラム教徒を常に悩ませる問題です。しかし、それを問うことは決して許されないのです」
「しかし、神をたたえます! 今や私は、キリスト信者になったのです! 私の罪は、キリストの血潮によって洗い流されているというキリストの約束があるので、もはや、あのしぶとい恐怖は私を苦しめません!」
「今、私が断食をするのは、神との関係を深め、キリストをもっと知るためです(決して救われるためではありません)。今、私が断食するのは、功徳を積むために日夜、四苦八苦している他のイスラム教徒を、神が救ってくださるようにと祈るためです。今、私が断食するのは、私が経験したキリストを知る豊かな喜びを、かつての同胞であるムスリムの兄姉らが発見してほしいと願うからです!」
このラマダンの間、イスラム圏に住むキリストにある兄弟姉妹たちが、増長する敵意から守られるように祈ろう。ラマダン中にアッラーを求めるイスラム教徒たちは、功徳によって救いを得るため、今も苦悩している。彼らが、イエス・キリストを通して、業(功徳)によるのではなく「恵みによる救い」を発見することができるよう祈っていただきたい。