米ケンタッキー州のアズベリー大学では、16日間にわたって続いた礼拝が終わった後も、学生や教職員らが大学の枠を越えてリバイバルの体験を伝えている。彼らは「アウトポーリング(聖霊の傾注)チーム」と呼ばれ、グループまたは二人一組で地域の教会を訪れ、自らの体験を証ししている。
同大のキャンパス牧師(チャプレン)を務めるグレッグ・ハセロフ氏によると、アウトポーリングチームは「正式であると同時に極めて有機的なもの」で、コーディネーターが各チームの活動をハセロフ氏に報告することになっているという。
「アズベリー大学における16日間の神の働きは、ごく短期間のうちに、全米で、また世界で注目を集めました。諸教会や大学、その他の信仰共同体が示した関心は極めて高いもので、直に体験談を聞いてみたいという要望もありました」
「このアウトポーリングは、真実さにおいて広範な支持を受けたことで、チーム(派遣)の要請に拍車をかけました。また、現代社会における神の顕現を目にしてみたいという霊的飢え乾きが教会内にあることを証しするものでもありました」
アウトポーリングチームには30~35人の学生が参加しており、他にも20人近い学生が独自に各地を訪れ、自らの体験談を伝えている。
ハセロフ氏は、アウトポーリングチームの働きには「2つの影響」があると話す。1つは、他者に信仰を伝え、その人のために祈ることに対する自信を学生たちの間にもたらしていること。もう1つは、キリスト教界に対して広範な影響をもたらしていることだ。
「教会への影響としては、神の働きを体験し、置かれている地域で活力ある信仰共同体になりたいという願いが強まったことです」とハセロフ氏。「それぞれ教会では、礼拝の時間が通常の長さよりも延長されたり、会衆が大きな愛と思いやり、優しさと寛大な心を持って学生たちを歓迎したり、素晴らしい経験をしたりすることができました」と続けた。
同大の戦略広報部門責任者のアビー・ラウブ氏によると、アウトポーリングチームは「あちこち」で講演を行い、チームのメンバーが教会や他の人々に体験を伝える機会が「増え続けている」という。
「学生たちには驚かされています。彼らは喜んで他の人たちに(体験談を)分かち合っています。私たちは各地から多くの依頼を受けています。このことを通して神様が今も働いておられるのは、素晴らしいことだと思います」
ラウブ氏によると、春休みの後には2つのイベントが行われ、学生や教職員らはそれらを通して、地元の人々にも体験談や証しを分かち合った。
16日間の礼拝が終わった後は、スモールグループにも大きな焦点が当てられており、学生らはメンターとつながって弟子訓練を受けている。ラウブ氏は、「多くの人たちが、弟子訓練とメンタリングを通して学生たちに寄り添う決意を表明しました」と述べ、スモールグループが大学内外に複数あることを明らかにした。
「本学の教職員は、神のこれまでと現在の働きに驚きを禁じ得ず、奉仕と謙遜の姿勢を崩していません」
アズベリー大学では2月、キャンパス内のヒューズ記念講堂で、定例のチャペルアワーの後に学生らによる礼拝が自然発生的に始まり、「リバイバル」として注目が集まった。大学がある同州ウィルモアは、人口6千人の小さな町だが、全米だけでなく世界のさまざまな国から数万人が駆け付け、16日間にわたってノンストップで礼拝が続いた。
この「リバイバル」の動きはその後、キリスト教系であるかどうかを問わず、他大学にも広がり、各大学のキャンパスや教会、キリスト教系の高校などでも自発的な礼拝が行われるようになった。